2020年度の干支である鼠を描いた手拭いが、染め上がりました!
毎年恒例ですが、手描きで下絵をデザインし、職人さんに発注したものです。和紙の型紙を起こして、注染という伝統技法で染めています。
今回は地色を「桜鼠色」にしました。四十八茶・百鼠と言われるように、鼠色には銀鼠・梅鼠・利休鼠など様々な色味がございます。
来年が素晴らしい年でありますよう、明るいイメージで鼠と桜とを描きました。
踊っている鼠は、今年東劇で見た中村勘三郎さんのシネマ歌舞伎「野田版 鼠小僧」のシーンを回想しながら制作しました。
中村勘三郎さん扮する鼠小僧こと三太が、年末に小判の雨を降らせるので空に向かって手を広げて待っているよう貧しい子供に約束し、
屋根から約束通り小判を撒こうとするも、追っ手に斬られてしまい結局、小判が撒けず、
約束通り手を広げていた子供に、しんしんと雪が降ってくるという場面があります。
キラキラ降る雪を、小判のようだと喜ぶ子供の姿がとても感動的でした。来年度の干支がちょうど鼠だったので、歌舞伎の一幕をイメージして鼠をデザインしました。
お部屋に飾ったり、お稽古道具の上に掛けるなどした際に、新春の雰囲気を盛り上げるアイテムになれればと思います!!